自分が勤めている会社が、来年どうなっているか想像できますか?もしかしたら新たな世界恐慌の煽りを受けて、職を失っているかも。
しかし、たとえ無職でもそこから大金持ちになった成功者は、世の中に結構いるんですよ。今回は証券マンをテーマにした映画のなかで、無職から株で大成功を収めたものに厳選して紹介します。
これらの映画を見ているだけでもスカッとするし、株で儲かると人生が激変する恐ろしさも学ぶことができます。実話を紹介した映画もありますので、ぜひ今後の人生の参考にしてください。
「幸せのちから」(アメリカ / 2006年)
まず最初に紹介したいのが、実話をベースにした「幸せのちから」。この映画はウィル・スミスと、その実の息子であるジェイデン・スミスの親子共演が話題となった感動サクセスストーリーです。
ウィル・スミス演じる主人公クリス・ガードナーは実在の人物で、クリスの自叙伝「幸福の追求」を映画化したのが「幸せのちから」というわけです。
実話をもとにした「幸せのちから」の気になるあらすじ
クリスは妻と息子の3人でサンフランシスコのアパートに住んでいます。医療機器のセールスをしていますが、大金をはたいて仕入れたわりに全く売れない日々が続きます。
そんなある日、クリスの目の前に真っ赤なポルシェが止まります。その持ち主から株のブローカーになればこの車が買えるようになれると教えてもらい、株に興味を持ち始めました。
証券会社の養成コースに応募したクリスは半年間無給で研修を受けることを決意します。しかしクリアできるのは研修生20人のうち、たった1人という厳しい現実でした。
苦しい生活を送りながら、妻は出ていきアパートも追い出され、息子と2人で文字通り路頭に迷うことになります。果たしてクリスは明るい未来を掴めるのか?というストーリーです。
株の投資術が隠された「幸せのちから」の見どころ
いくらどん底に落ちても腐らないクリスの前向きな姿勢が、成功したときの大きな感動を呼びます。
自分の信じた道を進んで医療機器のセールスに大失敗しますが、そのまま突き進むのではなく異業種の証券マンへと方向転換して成功します。これは、株式投資の世界でも参考にできるのではないでしょうか?
上がると思って大金を注ぎ込んだ銘柄でも、ダメなら深追いしないで別の道にチャレンジしてみる。
まさにクリスの生き方に株の投資術「損切りの大切さ」が隠されています。
株取引は精神状態が乱れてたら失敗します。クリスは妻が出ていっても、アパートを追い出されても、子どもや顧客先には常に笑顔で接して成功をものにしました。
この映画からは株で成功するための教訓が、わかりやすく人生に置き換えていろいろな形で織り込まれています。
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映画から得られる教訓
- 損切りは大切
- 株取引は冷静に
映画よりハードな人生だった!実際のクリス・ガードナー
ここからは映画を見たあとに読んでもらいたいのですが、「幸せのちから」は原作(事実)とは少し違った設定で映画化されました。
たとえば実際のクリスは超がつくほどの浮気者で、息子のクリストファーも実は浮気相手との子どもなんです。さらに一度はクリスのもとを去った妻(浮気相手)ですが、クリスの成功後に復縁を求めて戻ってきて、娘のジャシンサを授かります。
クリスは妻との復縁は拒みましたが、子どもは2人ともクリスが引き取り、現在もクリスが設立した会社で働いています。
また、映画のなかでクリスの息子は5歳という設定でしたが、実際には1歳半の赤ん坊だったため、就職活動もホームレス生活も映画以上にハードな毎日だったと予想できますね。
そんなパワー溢れるクリス、なんと本人が映画「幸せのちから」の終盤で出演しています。
ほんの数秒でセリフもありませんが、ウィル・スミス達親子とすれ違う黒人で大柄な通行人がクリス本人です。ぜひ一時停止して見てみましょう。
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(アメリカ / 2013年)
実話をもとにした映画をもう1本紹介します。レオナルド・ディカプリオ主演、マーチン・スコセッシ監督で映画化された「ウルフ・オブ・ウォールストリート」です。
「幸せのちから」とは違い、こちらは一転ド派手で明るい映画になります。
「ウルフ・オブ・ウォールストリート」の気になるあらすじ
レオナルド・ディカプリオ演じる主人公のジョーダンは、証券会社に就職するもすぐにブラックマンデーと呼ばれる大恐慌に見舞われ、会社が破綻してしまいます。
失業したジョーダンは小さな投資コンサルタント会社に転職し、巧みな話術で大きな収入を得ることになり、徐々に生活も華やかになっていきました。
ある日、同じマンションに住むトニーがジョーダンの派手な車を目にし、一緒に働きたいと声をかけます。それをきっかけにジョーダンは仲間を集めて営業ノウハウを教え、自分で証券会社を設立することになるのでした。
会社は大きく成長し、ドラッグや売春婦に溺れて派手な生活はますますエスカレートしていきます。ついにはFBIに目をつけられ、ジョーダンはあの手この手でトラブルを乗り越えていきますが…というストーリーです。
とにかく派手!「ウルフ・オブ・ウォールストリート」の見どころ
会社にストリッパーを何人も呼んで乱交パーティーを始めたり、ドラッグが生活の一部になっていたりで、とにかく信じられないほどやりたい放題です。
主人公のジョーダンは株で巨額の資金を動かすようになり、ストレスやプレッシャーからドラッグが手放せなくなります。
しかし、どんなにプレッシャーに押し潰されそうになってもドラッグには手を出しちゃいけません。
株で儲けすぎて理性を失い、仕事も家庭も崩壊していくさまが描かれていますが、そうはなるまいと心配できるまで成功してみたいものです。
まずは成功してからですが、もし株で大儲けしてもドラッグには気を付けましょう。
ネタバレ注意!ウォール街のウルフと呼ばれた実際の証券ブローカー
映画の中ではそこまで強引な勧誘はありませんでしたが、「ウォール街のウルフ」と呼ばれるほど、実際にはとても高圧的でしつこい押し売りがあったようです。
たとえば投資家に対して次のように口説いていました。
- あなたは奥さんの尻に敷かれていませんか?決めるのは誰ですか?
- ビル・ゲイツやバフェットが投資しているのに、なぜあなたは投資しないんですか?
最終的にジョーダンとトニーは、FBIから資金洗浄と証券詐欺の罪で起訴されます。被害額はとても大きく、担当する弁護士は今回の映画で受け取る収入を被害者へ回すべきだと考えていました。
映画は株みたいに儲かるということですね。
現在、ジョーダンは成功の秘訣や今までの失敗談を各地で講演する活動を行っています。
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映画から学ぶ教訓
- 大儲けしてもドラッグはダメ。絶対。
- 証券詐欺は逃げても捕まる
「ウォール・ストリート」(アメリカ / 2010年)
「ウォール・ストリート」は実話がベースではありませんが、1987年に公開された「ウォール街」の続編となる映画です。
ウォール街で捕まったゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)が、8年の刑期を終えて出所するシーンから始まります。前作を見た人なら、この冒頭部だけでも「ゲッコー、キターーー!」と大喜びしてしまうでしょう。
前作からのスペシャルゲストも登場し、2作とも合わせて見たいウォール街を舞台にした映画です。
前作も見たくなる!「ウォール・ストリート」の気になるあらすじ
今回の主人公シャイア・ラブーフ演じるジェイコブは、ゴードンの娘ウィニーと付き合っています。ウィニーはお金のことしか頭にない父を心底嫌っていましたが、付き合ったジェイコブもまたウォール街で働く人間でした。
ジェイコブが勤めるKZI社は、投資銀行経営者のブレトンが流した「KZI社は多額の負債を抱えているという」というウワサから株価が急落します。これを惨事から経営者は自殺し、ついには会社が破綻してしまうのでした。
ジェイコブは自社株に投資していたため、会社の破綻と同時に資産も職もなくしてしまいます。職探しをしている間、職場の仲間とゴードンの講演会を聞きに行き、ウィニーと交際していることを告げて関係を築きます。
ジェイコブはゴードンに相談し、憎きブレトンへの反撃を開始するのでした。
金融社会の恐ろしさがわかる「ウォール・ストリート」の見どころ
「ウォール・ストリート」を株の視点から見どころを挙げるとすれば、悪いウワサの破壊力でしょう。
昨日まで何事もなかった会社が、ある日突然ガタガタと崩壊し始めます。
ジェイコブの会社が破綻まで追い込んだブレトンは、自分の会社が危なかったときに援助してもらえなかったのを根に持って、あらぬウワサを流したのでした。
影響力のある人間を敵に回すと仕返しが恐いので、助けを求められたらできる限り協力しましょう。
「ウォール・ストリート」は前作の「ウォール街」を見ていなくても楽しめる内容ですが、どちらも素晴らしい作品なので機会があれば是非両方見てください。Amazonのプライム会員ならどちらも無料で見ることができます。
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映画から学ぶ教訓
- 悪いウワサはすぐ広がる
- 困っている人は助ける
おまけ「インベスターZ」
最後に映画ではないですが、おまけとしてどうしても紹介したい株の漫画があります。三田紀房先生が2013年から「モーニング」(講談社)で連載している「インベスターZ」です。
三田先生には当サイトのためにインベスターZをもとにした「バカが考えた株の漫画」を描いていただきました。ありがとうございます。
原作や株を全く知らない人でも十分楽しめる面白い内容です。原作も上のリンク先で紹介していますので、興味のある人はぜひ読んでみてください。
無職から大金持ちへ!株の世界がわかる映画まとめ
「ウォール・ストリート」は前作からうまく話が繋がっていて相変わらずのゴードン・ゲッコーですが、ブランクはあっても世の中をきちんと見ていて、その洞察力に感心します。
人生は一寸先は闇、こう考えると私たちもいつ職を失うかわかりません。しかしこれらの映画は人生に失敗してもガケから這い上がり、成功者になれることを教えてくれます。災い転じて福となす、人生も捨てたもんじゃないなという気持ちになりますね。
そのときのために、今から俺株で株の勉強を始めてみましょう。