IPO(アイピーオー)投資は、上場した日に初値で売るだけで利益が出るので、株初心者にもお勧めの投資方法なんです。株の売買に関する難しい知識やテクニックなどは特に必要ありません。
実際にIPOを初値で売って、いったいどれくらい利益が出るのか?株を始めたばかりの人なら、株でいくら儲けることができるのか、とても興味がありますよね。
有名な企業を例に紹介すると、価格の比較サイト「カカクコム」<2371>や、パズドラの運営会社「ガンホー」<3765>のIPOでは、初値で売るだけでなんと300万円も利益が出ているんです。
この他の銘柄もIPOは勝率が高いので、今回は実際にどれだけ利益が出ているのかデータを元に紹介していきましょう。
IPOが利益を出しやすい理由と今までの勝率
IPOのメリットは、株を上場前に安く手に入れられることです。それはIPOの公募価格(上場前の株価)が、投資家が購入しやすいよう比較的低めに設定されているからです。
中には公募価格を下回るIPOもありますが、公募価格と初値の関係を勝率として年代ごとにまとめてみましたので、ここで確認してみましょう。
年代 | 件数 | 勝敗 | 勝率 |
---|---|---|---|
2016年 | 83件 | 67勝15負1分 | 81% |
2015年 | 92件 | 82勝8負2分 | 89% |
2014年 | 83件 | 65勝15負3分 | 78% |
2013年 | 60件 | 56勝3負1分 | 93% |
2012年 | 50件 | 39勝11負0分 | 78% |
2011年 | 36件 | 19勝14負3分 | 52% |
2010年 | 22件 | 10勝9負3分 | 45% |
2009年 | 19件 | 13勝4負2分 | 68% |
2008年 | 52件 | 20勝29負3分 | 38% |
2007年 | 121件 | 89勝29負3分 | 73% |
2006年 | 188件 | 159勝20負9分 | 84% |
2005年 | 158件 | 151勝3負4分 | 95% |
2004年 | 175件 | 165勝7負3分 | 94% |
2003年 | 121件 | 104勝13負4分 | 85% |
2002年 | 124件 | 91勝23負10分 | 73% |
2001年 | 169件 | 122勝38負9分 | 72% |
2000年 | 203件 | 131勝56負16分 | 64% |
この結果を見ると、2008~2011年は勝率が50%付近を上下しています。
2008年というとちょうどリーマンショックが起きた年で、景気が悪くなり始めた時期でした。
この時期を除けば、IPOは80~90%というかなりの高い確率で初値が公募価格を上回り、利益が出ているのがわかります。
3年間におけるIPO初値売却での利益ランキング
IPOが利益が出やすいのは、データから理解できたと思いますが、ではいくらの利益が出ているのか?というのも気になる部分だと思います。次は、3年間で利益の出た銘柄を多い順にランキング形式で紹介したいと思います。
順位 | IPO銘柄 | 利益 |
---|---|---|
1位 | グローバルウェイ<3936> | +110.4万円 |
2位 | アトラエ<6194> | +73.2万円 |
3位 | イノベーション<3970> | +59.3万円 |
4位 | AWSホールディングス<3937> | +58.6万円 |
5位 | カナミックネットワーク<3939> | +56万円 |
6位 | エルテス<3967> | +47.2万円 |
7位 | ストライク<6196> | +43.3万円 |
8位 | グレイステクノロジー<6541> | +40.3万円 |
9位 | セグエグループ<3968> | +38万円 |
10位 | ティビィシィ・スキヤツト<3974> | +31万円 |
順位 | IPO銘柄 | 利益 |
---|---|---|
1位 | ネオジャパン<3921> | +116.5万円 |
2位 | エムケイシステム<3910> | +116.2万円 |
3位 | アイビーシー<3920> | +73.3万円 |
4位 | テラスカイ<3915> | +59.5万円 |
5位 | ジグソー<3914> | +56.5万円 |
6位 | スマートバリュー<9417> | +54.5万円 |
7位 | アイリッジ<3917> | +51.5万円 |
8位 | シリコンスタジオ<3907> | +50万円 |
9位 | コラボス<3908> | +49.8万円 |
10位 | PCIホールディングス<3918> | +42.9万円 |
順位 | IPO銘柄 | 利益 |
---|---|---|
1位 | CRIミドルウェア<3698> | +111万円 |
2位 | オプティム<3694> | +104万円 |
3位 | ビーロット<3452> | +84.9万円 |
4位 | GMO TECH<6026> | +78.4万円 |
5位 | メディカルデータビジョン<3902> | +70.4万円 |
6位 | イグニス<3689> | +65万円 |
7位 | フィックスターズ<3687> | +55.9万円 |
8位 | エスクローエージェントジャパン<6093> | +53.9万円 |
9位 | メドピア<6095> | +52.5万円 |
10位 | フリークアウト<6094> | +50万円 |
初値で売るだけなので、そこまで利益なんて出ないだろうと思われるかもしれませんが、中には100万円を超えるIPOもあるなんて驚きですね。
上で紹介したのはここ3年で利益が高かった銘柄ですが、過去には利益200万を超えるIPOもいくつかあったので紹介します。
年代 | IPO銘柄 | 利益 |
---|---|---|
2004年 | アマナ<2402> | +396万円 |
2004年 | ネットプライス<3328> | +376万円 |
2005年 | GMOペイメントG<3769> | +370万円 |
2003年 | カカクコム<2371> | +300万円 |
2005年 | ガンホーOE<3765> | +300万円 |
2005年 | セレブリックス<2444> | +294万円 |
2006年 | ドリコム<3793> | +271万円 |
2006年 | ラクーン<3031> | +256万円 |
2006年 | 比較.com<2477> | +225万円 |
2004年 | リンク・ワン<2403> | +241万円 |
2004~2005年のIPO勝率は約95%とかなり高く、さらに上の表から利益も高額なことがわかります。この時代にIPO投資を行っていた人は、もうウハウハで笑いが止まらなかったでしょうね。
IPO投資にも損失につながるデメリットがある
しかし、IPOにもデメリットがあるので、きちんと理解した上で投資していかなければいけません。気を付けるポイントは次の2つです。
1、公募価格よりも初値が下回る場合がある
IPOは勝率が高く、当たれば何十万もの利益を出してくれますが、もちろん中には公募価格が初値を下回るIPOもあります。
人気がないIPOは上場してから買い注文が集まりにくく、利益どころか損失を負う場合だってあるんです。
ここで例として2016年のIPOで公募割れした銘柄をランキング形式で紹介しましょう。
順位 | IPO銘柄 | 損失 |
---|---|---|
1位 | UMCエレクトロニクス<6615> | -5.2万円 |
2位 | アイドマ<9466> | -2.1万円 |
3位 | アカツキ<3932> | -1.55万円 |
4位 | ウイルプラスHD<3538> | -1.51万円 |
5位 | シンシア<7782> | -1.5万円 |
このようにプラスのときに比べると、損益はそれほど大きくないようです。しかし、せっかくIPOに当選しても公募割れしていては投資の意味がなくなってしまうので、IPOの見極めについて購入前に必ず確認してください。
「株初心者必見!IPOの意味やメリット・注意点を優しく解説」の記事では、買ってはいけないIPOの見極め方について説明していますから、IPOで損をしたくないなら絶対読んでください。
IPO抽選に当たったからといってやみくもに大喜びするのではなく、購入意思を伝える前に利益を出せるIPOかどうか一度よく考えましょう。
2、上場後の値動きが激しく、大きく値崩れする危険がある
IPO投資は、上場初日に成行注文で初値売りが基本です。もし注文し忘れた場合は、とてもリスクの大きい株を保有することになってしまいます。
上場したばかりの銘柄は企業情報が少なく、株のプロトレーダーでも扱うのが難しいと言われる銘柄です。株価の変動が激しく、売りどきを逃して長く保有していると公募価格より大きく値を下げてしまう場合もあります。
IPOは初値で売る!これをIPO投資の基本として、抽選に当選したときは上場日の売り注文を忘れないようにしてください。
IPOに応募するならSBI証券に口座開設がおすすめ
IPOを買うためには、まずIPOに当選しなければなりません。そもそも勝率が高く人気があるIPO株ですから、応募者が多くなかなか当たらないところが難点です。
少しでもIPOに当選する確率を上げるには、IPOに応募できる証券会社に片っ端から証券口座を作り、できるだけたくさんIPOの申込をしましょう。
大手ネット証券のSBI証券はIPOチャレンジポイントというサービスがあるので、さらに当選確率を上げることができますよ。
IPO抽選で外れてもただ外れるだけじゃなく、外れた分だけIPOチャレンジポイントが貯まります。IPOチャレンジポイントがたくさん貯まったら、IPO応募時にポイントを使って応募してみましょう。
SBI証券ではポイントを多く使って応募した人から当選できる、IPOチャレンジポイント枠という特別当選枠が用意されています。そのため当選確率をぐっと上げられる、というわけ。
もしまだSBI証券の証券口座を持っていないなら、こちらから口座開設ができます。
IPO投資は簡単に100万や200万もの利益が手に入る
IPO投資の基本は「初値で売る!」。これだけで運がいいと100万や200万もの利益を手に入れることができるので、とても簡単ですよね。
IPO抽選は無料で参加できる宝くじです。
株を始めるなら、こんなに簡単でお得なIPO投資も合わせて行いましょう。