たとえば代表的な仮想通貨である「ビットコイン」の手数料も、以前に比べて値上がりしています。承認作業を行なうマイナーたちが、手数料の大きな案件から作業するのがその理由。
送金手数料をケチるといつまでたってもマイニングがされず、アドレスに反映されないトラブルも発生するかもしれません。
この記事では仮想通貨の送金について、取引所ごとの手数料、かかる時間、方法、ミスを防ぐための対処法を解説します。
仮想通貨(ビットコイン・アルトコイン)の送金手数料を一覧で比較!
仮想通貨の送金手数料は、取引所ごとに異なります。
送金手数料は送金を「する側」にかかる手数料なので、できることなら送金手数料が安い取引所から送金したいですよね。
ここでは仮想通貨の送金手数料を、ビットコインとそのほかのアルトコインに分けて比較します。
ビットコインの送金手数料一覧!手数料がもっとも安い取引所はGMO
仮想通貨の大手取引所である、ビットフライヤー、コインチェック、Zaif、GMOコインの4社でビットコインの送金手数料は次のとおり。
ビットコイン送金手数料4社の一覧
取引所名 | 送金手数料 |
---|---|
ビットフライヤー | 0.0004BTC |
Zaif | 0.0001~0.01BTC |
コインチェック | 0.0005BTC |
GMOコイン | 無料 |
4つの代表的な取引所を比較すると、もっとも送金手数料が安いのは「GMOコイン」です。
ただし上表の手数料は、いずれも基本となる送金手数料。送金の反映を早めるためには、手数料の上乗せが必要です。
マイナーは報酬が大きい取引ほど早く作業してくれます。マイニングを迅速に行ってもらうために、マイナーへの報酬(送金手数料)を上乗せすることがオススメなんです。
アルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)の送金手数料一覧
次は、ビットフライヤー、コインチェック、Zaif、GMOコインの4社でアルトコインの送金手数料を比較し、一覧表にしました。
取引所名 | 送金手数料 |
---|---|
ビットフライヤー | ETH:0.005ETH ETC:0.005ETC LTC:0.001LTC BCH:0.0002BCH MONA:無料 LSK:0.1LSK |
Zaif | XEM:2〜20XEM MONA:0.001〜0.1MONA BCH:0.001〜0.01BCH ETH:0.01〜0.05ETH |
コインチェック | ETH:0.005 ETH ETC:0.01 ETC LSK:0.1 LSK XRP:0.15 XRP XEM:0.5XEM LTC:0.001 LTC BCH:0.001 BCH MONA:0.001 MONA XLM:0.01XLM QTUM:0.01QTUM BAT:63.0 BAT IOST:1.0 IOST ENJ:54.0 ENJ OMG:11.0 OMG |
GMOコイン | 無料 |
アルトコインの送金手数料を比較すると、安いのはGMOコインです。
Zaifとコインチェックは、アルトコインごとに送金手数料が異なります。
またアルトコインの場合も、早く着金したければ、マイナーに支払う手数料は別途必要になることを覚えておいてくださいね。
仮想通貨の送金には時間がかかる?反映までのスピードが遅い理由
トランザクション(取引の処理)の混雑状況やコインの種類にもよりますが、仮想通貨の送金には時間がかかることがあります。
送金が完了するまで何日もかかってしまうと、無事に着金するかどうか心配になってしまいますね。
はじめ仮想通貨は「安く・速く・確実に」送金できる新しい手段としてデビューしました。
しかし仮想通貨ユーザーの増加によって、送金にかかる時間が長くなってしまったのです。
ビットコインを利用する人が激増したにもかかわらず、ひとつのブロックに入る取引履歴の容量も決まっており、マイニング速度もこれまで以上に速くなるわけでもありません。
そのため処理しきれない取引が積み上がり、「送金詰まり」を起こしてしまうのです。
この送金詰まりが、仮想通貨のスケーラビリティ※問題といわれているもの。
データ量や利用規模に応じて、柔軟に処理できる程度のこと。スケーラビリティが高いほど、処理スピードが速い。
そのようなスケーラビリティ問題を解消するために生まれたのが、仮想通貨「ビットコインキャッシュ」です。
ビットコインキャッシュは、ビットコインよりもブロックサイズが大きく、処理できるデータ量も多いので、スケーラビリティ問題が起きにくくなります。
結果、送金時間の短縮や、送金手数料の低下に貢献しているのです。
ビットフライヤーで仮想通貨を送金・受け取る方法
次に仮想通貨の送金・受領(預入れ)に関するさまざまな方法を、ビットフライヤーの口座を例にとって解説します。
ここで説明する方法は、次の3つです。
この3つの方法について解説します。
ビットフライヤーの口座からビットコインを送金(送付)する方法
ビットフライヤーの口座から送金する方法はカンタン。送金の手順は、次のとおりです。
まずビットフライヤーにログインし、サイドバーの「入出金」を選択します。
次に自分が送金したい仮想通貨をクリックしてください。
今回はビットコインで図説しますが、ほかのアルトコインでも要領は同じです。
「ラベル」と「ビットコインアドレス」を入力し、「追加する」を押します。
ラベルは覚書なので、自分がわかりやすい名前を入力してください。(今回は筆者のZaifのビットコインアドレスを指定しているため、「Zaif」と入力しています。)
そしてビットコインアドレスの欄には、送付先アドレスを入力してください。
まず、いくら送金したいか「送付数量」を入力。
「日本円参考総額」は数量を入力すると同時に自動で計算される仕組みになっているため、入力は不要です。
次に「優先度」に応じて、手数料を上乗せしましょう。
「普通」「やや高い」「高い」「最高」からプルダウンメニューで選べるようになっていますが、速く送金したい人は「やや高い」以上に設定することがオススメです。
送金には4ケタの暗証番号の設定が必要です。同じ画面上に「暗証番号を設定する」という表示がありますので、設定はそこから行なってください。
最後に4ケタの暗証番号を入力し、「ビットコインを外部アドレスに送付する」をクリックすれば完了です。
ビットフライヤーの口座にビットコインを受け取る(預入)方法
次は、ビットフライヤーの口座に仮想通貨を「受け取る」手順を解説します。
まずビットフライヤーにログインし、先ほどと同じようにサイドバーの「入出金」を選択しましょう。
次に自分が受け取りたい仮想通貨をクリックしてください。(今回筆者は、ビットコインを選びました。)
預け入れるコインを選択すると、画面中央あたりにアドレスとQRコード(二次元バーコード)が出てきます。
ビットコインを送って欲しい相手にこのアドレスを知らせ、このアドレス宛にコインを送付してもらいましょう。
QRコードならスマホアプリから読み取るだけなので、よりカンタンですよ。
ぜひこの便利な機能を、さまざまな場面で活用してみてはいかがでしょうか。
イーサリアムなどBTC以外のアルトコインの出金・入金方法も同じ!
この記事ではビットコインで送金や受け取りの方法を解説しましたが、イーサリアムやライトコイン、リップルなどのアルトコインであっても方法や手順に違いはありません。
ビットフライヤーの「入出金」のページから、送金または受け取りたいアルトコインを選ぶだけ。
ビットフライヤーの取引手数料や送金手数料を特集した記事もあります。特集記事「※要注意!ビットフライヤー(bitFlyer)の手数料で損しない方法」こちらの記事もご覧ください。
仮想通貨の送金ミス?反映されないときの対処法と予防策
「仮想通貨を送金したものの、相手先のアドレスになかなか着金しない」というトラブルが多く起きています。
仮想通貨が着金しないときに考えられる原因は、基本的に次の2つ。
- 送付先アドレスを間違えた
- 送金詰まりが起きている
これらの原因について、対処法を解説します。
送付先アドレスを間違えた!送付時に確認を怠らない
送付先アドレスを間違えていた場合、正常に着金するわけがありません。
もし着金が遅れているという人は、まず送った先のアドレスが間違えていなかったか確認してみましょう。
万が一アドレスを間違えて送金していたとしたら、相手が好意で送り返してくれない限り送った仮想通貨はまず戻ってきません。
このようなケアレスミスをなくすためには、どうしたらいいでしょうか。
- 手入力を避け、正確にコピー&ペーストする
- まず少額から試し、正常に送れたら本送金する
- わかりやすいラベルをつける
アドレスの手入力は、入力ミスのリスクを高めるので避けましょう。また「アドレスを正確にコピー&ペーストする」のは、基本中の基本。
また大金を送る場合はまず少額から試し、全額送金するのはその着金を確認してからにした方が確実です。
またビットフライヤーは、送金アドレスに「ラベル」をつける機能があります。
アドレスだけではわかりにくくても、自分で識別しやすいラベルを付けておけば、間違えにくくなりますよ。
送金詰まりの対処法!送金の追跡・連絡も有効
送金が遅い場合は、先ほど説明したとおり取引が処理されない「送金詰まり」が起きている可能性があります。
送付先アドレスを間違えているわけでなければ、送金が遅延する原因は、ほぼ「取引が大量すぎて処理しきれないから」だといえるでしょう。
数時間ならまだしも、2日も3日も届かないとさすがに「仮想通貨が消えちゃったかも!」と不安になりますよね。
送金が著しく遅延している場合の対処法は、次のとおりです。
- 取引を追跡してみる
- 取引所に連絡する
- 待つ
まずは送金した仮想通貨が現在どういう状態なのか確認してみましょう。
ビットフライヤーには「ビットコインの送金を追跡するchainFlyer」機能があります。
chainFlyerにアドレスを入力し検索すると、現在取引がどういう状態なのか知ることができます。
送付の状態が「未承認」だった場合は、単に送金詰まりが原因なのでもうしばらく待ちましょう。
しかし数日待ってもまだ送金が完了しない場合はさすがに遅すぎるので、経由した取引所に連絡してみてくださいね。
また「処理速度が速い仮想通貨(ライトコイン、リップル、イーサリアム、ビットコインキャッシュなど)」に換えて送金する、という手段も有効です。
仮想通貨の送金は慎重に!アドレス確認をすることが鉄則
仮想通貨が有名になり取引する人が増えたため、送金の手数料をやや多めに設定しないと、反映するまでに時間がかかるようになったのです。
少しでも早く着金するためには、やはり「手数料を多めに設定すること」が唯一確実な方法だといえます。
しかし口座に着金したことが確認できないにもかかわらず、chainFlyerで「承認」されていたらアドレス間違いの可能性が高いです。
そういった場合は、誰か知らない人の口座に入金されたということ。十中八九、お金は戻りません。アドレス間違いが起きないよう、くれぐれも注意してくださいね。