投資信託を運用するには、多くの資金が必要だと思っていませんか。
実は投信積立を利用すれば、株式投資よりもずっと少額から投資を始められるんです。
投信積立とは毎月決まった日に決まった金額で、投資信託を継続的に買うことができるサービスのことです。
証券会社によっては、たった100円から始められる投資信託もあります。
定期的に購入するシステムなので、初心者でも発注タイミングについて悩まなくていいのがメリットです。
各証券会社で投信積立サービスを実施しており、取扱ファンド数や積立する金額、ポイントサービスなどはそれぞれ特徴があります。
この記事では投信積立のメリットとデメリット、積立で人気の投資信託、証券会社のサービスの違いについて紹介します。
投信積立なら買うタイミングに悩まず、少額から分散投資が可能
定期的に投資信託を少しずつ購入する「投信積立」は、各証券会社で実施されています。初心者におすすめだとして盛んにPRされているので、見たことがある人も多いのではないでしょうか。
投信積立が初心者におすすめだと言われる理由は、大きく2つあります。
- 少額での分散投資※が可能になる
- ドルコスト平均法を自動で実践できて買うタイミングに悩まなくても良い
投資の対象をいくつかにわけることで価格変動リスクを緩和する投資方法。
ひとつの金融商品のみに集中投資すると運用がうまくいかなかったときに大きな損になります。しかし投資対象をわけていれば、他の金融商品で損をカバーできる可能性が上がるということ。
単元未満株の積立よりも分散投資効果が高い投信積立
主要なネット証券では、月100円~という少額で積み立てられ、とても手軽に資産運用ができるのがメリット。
積立ではなくて一括で投資信託を買う場合でも、10,000円くらいから購入できるので、一括購入でも決して高くはないのですが、月数百円からならさらに投資しやすくなりますね。
投資信託なら、株式以外の債券や不動産などにも投資できますから、さらに分散投資の効果が高まります。
ドルコスト平均法を実践でき、買うタイミングに悩まなくていい
投資信託は毎月決まった日に同じ金額で買い続けるので、買うタイミングで迷うことがありません。
これは初心者にとっては嬉しいポイントですね。
さらに、ドルコスト平均法を自然に実践することができます。ドルコスト平均法とは、定期的に一定の金額で投資信託や株式を購入する方法のことです。
投資信託の基準価額(価値)が安い時には多くの口数を買え、高い時には少なく買うことで、平均購入単価を下げる効果が期待できます。
基準価格がちょっと高いときに買ってしまった投資信託でも、ドルコスト平均法を使えば取得単価が下がって、オトクになるってことだ!
ドルコスト平均法は万能じゃない!一括投資も組み合わせよう
初心者にとってのメリットが多い投信積立ですが、デメリットもあります。例えばこんな場合、積立はデメリットが大きくなります。
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【積立がデメリットになってしまう場合】
- 基準価額が安定して上昇を続けている投資信託を買うとき
- これ以上値段が下がらない底値状態にある投資信託を買うとき
ドルコスト平均法は平均取得単価を下げる効果が期待できると紹介しましたが、万能の投資方法ではありません。
基準価額が上昇を続けていたり底値だったりする場合は、積立ではなく一括で購入するほうがお得。
この場合値上がりした場合の利益も、一括購入のほうが多くなります。積立だと、投資信託の基準価額がずっと上昇している場合には、一括購入に比べて利益が少なくなってしまうのです。
ドルコスト平均法を使うことで平均取得単価が下がり、損をしにくいのが投信積立の特徴。一方一括購入だと、ベストな購入時期を見極められば多くの利益を得ることができます。
ただし購入時期を見極めるのは難しく、一括購入後に値下がりすると大損する可能性も。
基準価額の推移を気にし過ぎることなく投資をしたいなら、やはり積立がおすすめです。
投信積立で断然人気なのはシンプルなインデックスファンド
投信積立で人気なのは、シンプルなインデックスファンドの組み合わせです。
インデックスファンド(パッシブファンド)とは、株式や債券の市場平均をあらわす指標(インデックス)に連動するよう設計された投資信託です。例えば国内株式のインデックスファンドなら、TOPIXや日経平均株価に連動します。
インデックスファンドは国内株式や海外株式、債券などそれぞれの市場の平均に合わせた値動きを目指す投資信託。平均よりも高い利益を目指すアクティブファンドに比べると、信託報酬が割安です。
投資対象がシンプルで組み合わせやすいため、少額で分散投資できるという積立投資のメリットを存分に活かすことができます。
国内株式や海外株式など複数の資産クラス※のインデックスに連動するよう設計されたインデックスファンドもありますが、ひとつの指標だけに連動するシンプルなインデックスファンドに比べると信託報酬が割高になることが多いです。
国内株式、国内債券、海外株式、海外債券、不動産、金などの資産分類を指します。
積立投信で選ばれている投資信託ランキング
楽天証券とSBI証券のWEBサイトを参考に、投信積立で人気があるファンド(2024年1月29日~2月2日)を比較してみました。
インデックスファンドが多く含まれていますね。
順位 | 楽天証券 | SBI証券 |
---|---|---|
1 | eMAXISSlim米国株式(S&P500) 実質信託報酬:0.09372%程度 1年リターン:35.35% |
eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー) 信託報酬:0.05775% 1年リターン:32.14% |
2 | eMAXISSlim全世界株式(オール・カントリー) 信託報酬:0.05775% 1年リターン:28.93% |
eMAXISSlim米国株式(S&P500) 信託報酬:0.09372% 1年リターン:40.50% |
3 | 楽天・S&P500インデックス・ファンド 信託報酬:0.077% 1年リターン:28.24% |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 信託報酬:0.0938%程度 1年リターン:40.23% |
4 | 楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド 実質信託報酬:0.0561% 1年リターン:20.95% |
iFreeNEXT FANG+インデックス 信託報酬:0.7755% 1年リターン:101.40% |
5 | 楽天・全米株式インデックス・ファンド 信託報酬:0.132% 1年リターン:33.25% |
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド 信託報酬:0.2035% 6ヶ月リターン:16.45% |
おすすめはSBI証券!少額から投信積立を開始できファンド数も豊富
投信積立で証券会社を選ぶなら、ポイントは2つです。
- 少額から投資できるか
- 投資信託の取り扱い数は豊富か
それぞれを表にまとめました。
証券会社 | 投資信託取扱本数 | 金額 |
---|---|---|
SBI証券 | 2,500本以上 | 100円~ |
楽天証券 | 2,500本以上 | 100円~ |
マネックス証券 | 1,700本以上 | 100円~ |
松井証券 | 1,800本以上 | 100円~ |
上記のネット証券は、どれも投資信託のサービスに絶対の自信をもっていますので、基本的には全ておすすめ。
しかし、投資信託の取り扱い本数が多いのはSBI証券です。
バラエティ豊富な投資信託のなかから選べるため、投信積立はSBI証券ではじめるのがおすすめです。
新NISAのつみたて投資枠でも、100円から積立ができます。運用益・分配金が非課税となりさらにお得ですよ。
その他、SBI証券について詳しくは次の紹介ページを参考にしてください。
投信積立の申込方法と解約方法とは?解約タイミングはいつでもOK
投信積立を始めるときの、手続きについて説明します。
どの証券会社も投信積立には力を入れており、WEBサイトでの手続きもとてもわかりやすく簡単です。
投信積立の設定は簡単!ネットで金額や買付日を指定するだけ
ここでは、SBI証券を例に紹介します。
まずは積立したい投資信託の銘柄を選びます。投資信託の銘柄詳細画面では、「金額買付、口数買付、積立買付」の3つから購入方法を選びますので、積立買付をクリック。
目論見書などを確認した後、詳細の設定に入ります。
「積立買付新規設定画面」で詳細を設定します。
まずは買付する口座(特定口座かNISA口座か)を選び、さらに毎月の買付金額と申込日(買付を発注する日)、買付金額を増やしたい月があればボーナス月の設定をしてください。
購入代金を銀行口座からの引落にする場合は、投信積立の申込とは別に、投信積立銀行引落サービスを申し込む必要があります。
口座管理>登録情報一覧>お取引関連・口座情報の中に、投信積立銀行引落サービスの設定画面がありますので、そこで利用する銀行を選んでください。
解約する場合もネットでOK!換金手続きは別に行う必要あり
「積立はやめたいときにはどうしたらいいの?簡単にストップできるの?」と不安な方もいるかもしれません。
でも心配ご無用。ネット証券なら、WEB上で簡単に解除の手続きできるので安心です。月々の買付金額を変更したい時も、WEB上で手続きができますよ。
ただし積立解除の手続きは積立をやめるための手続きで、投資信託を売る(換金する)手続きとは別物です。
換金したい場合は、積立の解除とは別に換金手続きをします。
投資デビューにおすすめ!投信積立は初心者の強い味方
投資信託は少額から投資ができますが、投信積立ならさらに少額から始められます。
しかも買うタイミングに迷わなくていいので、初心者でも挑戦しやすい投資方法です。
投信積立をするなら、ファンド数や最低投資金額を総合的に考えるとSBI証券がおすすめ。しかし各証券会社は、それぞれ投資信託のサービスに工夫を凝らしているので甲乙つけがたいです。。
多くの選択肢から選びたい場合はSBI証券、すでに購入したいファンドが決まっている場合は取り扱いがある証券会社を選ぶのがいいでしょう。
もちろん、数の証券会社に投資資金を分割し、それぞれ投信積立をすることも可能ですよ。
自分に合った証券会社を選び、投信積立をしてみてくださいね。